日本刀の切れ味
日本刀とは、長刀のうち日本固有のものを指すもののことをいいます。
日本刀といっても、様々な種類があり反りのない直刀や刀身の長さが2尺以上3尺以下の湾刀である太刀、太刀に比べてやや短めな打刀、予備として持ち歩いた小ぶりな刀である脇差などが挙げられます。
様々な流派があり、生産地によって名前が異なります。
切れ味は様々な諸説がありますが、昔歩兵が身につけていた皮の鎧の皮の先中まで抉ることができたり、氷の塊を真っ二つに切ることができることがわかっています。
最適な角度であれば兜も割るとされています。
基本的に漫画にあるような人体を一刀両断するということは難しく、介錯人でも人の首をはね損ねることもあります。
現在の技術で作られた超硬合金で作られた日本刀なら車のドアも切れることも判明しており、全盛期の刀の切れ味であればティッシュを乗せただけでも切れるくらいだったといわれています。
しかし、実際に切るとなると刀を使う人の技量も大きく関わってきます。
日本刀の切れ味の逸話
現在では美術館や博物館などで見ることができる日本刀は、ガラスケース越しでもその切れ味が想像できるほどのきらめきを放っています。
実際に日本刀にはその切れ味を後世に伝える逸話を持つものが数多くあり、中でも「にっかり青江」という日本刀の大脇差には面白い逸話が残っています。
「にっかり」となんだかおかしな名前がついていますが、それはある武士が幽霊が出るという噂の場所で肝試しをした時に、にっかり笑う女の幽霊が出たので切ったところ、翌朝確認したら石灯籠が真っ二つになって崩れていたという逸話によるものです。
様々な持ち主のもとを渡っていきますが、最終的に香川の丸亀藩主である京極家に落ち着いて値段がつけられないほどの極上品であるという「無代」という称号が授けられます。
その後重要美術品に指定されますが、京極家から離れてまた所有者を何度も変えますが最終的には丸亀市に買い上げられて丸亀市立資料館に所蔵されています。